そこに愛はあるのかい?
今ではすっかりストイックな救急救命医になってしまった「あんちゃん」ですが、
かつてはこんなことを言っていた時代もありました
(いろいろな意味でもう再放送不能ですが・・・)
今回のテーマはまさにこれです
・・・そこに愛はあるのかい(´・ω・)?
「データ」と「知恵」
先日、Google先生が日本語変換システムをβリリースしました
Googleが日本語入力システム参入 β版無料公開 - ITmedia ニュース
これと並行してよく言われているのが、
「ATOK終了のお知らせ」的な話です
痛いニュース(ノ∀`) : 「ひとがご→人がゴミのようだ」 桁違いの語彙力、Googleが日本語入力ソフト(無料)発表…ATOKどうなる? - ライブドアブログ
確かに、単なる「変換ソフト」としてのATOKはまずいかもしれません
(ましてジャストシステム自体が迷走中Σ(゚Д゚;≡;゚д゚))
でも、ATOKのようなソフトが消えるってことはない気がします
こちらのコラムはちょっと妄想が膨らみすぎた感はありますが、
言いたいことはよくわかります
正確には、これに対するブックマークのコメントを見たときに、
今回のソフトに対する違和感の正体がわかりました
結局のところ、このシステムは膨大なデータの塊を解析した結果です
それはデータ以上の意味はなく、それ自体が思考しているわけではないのです
最終的に人の思考が関与して、初めて「知恵」として昇華される・・・と
要は、Google先生は「賢者の石」なのですね
大量のデータは持っているけど、考えて適切な答えを返しているわけではない
だから、Q&Aサイトやコミュニティサイトが必要なわけで
(wikipedia:中国語の部屋も合わせてどうぞ)
ATOKは「正しい日本語」を支援するシステムであり、
人の手によってメンテナンスされています
時代とともに変化する言葉にも対応して進化する、
まさに、人の「知恵」の集合です
それを信頼して手放せない人が多いのです
「人の手が入るとスケールしない」ってのは技術屋さんには通じますが、
一般の人のは関係のない話です
なので、ストリートビューでもめるのです(´・ω・`)
ちなみに、某大手Q&Aサイトは、
あれだけの規模になりながらも、やばそうな投稿を人の手でチェックしています
逆にだからこそ、あそこまで拡大したのではないかと
小料理屋の「価値」
最近は居酒屋系の店がやばいようで、
この寒空の下、たとえ雨であっても、
毎日のように駅前で客引きが行われています
私も友人もあまりお酒は飲まないので、
たまに飲みに行くときはその辺のチェーン店で飲んでいたのですが、
先日、ちょっと気になる名前の小料理屋に入ってみました
もちろん、チェーン店のように安くはないものの、
それでも一品500円しないレベルですから、
決して高い店ではないと思います
でも、その店の料理がとてもうまい(`・ω・´) b
別に気取った料理が出るわけではないですが、
「理由はわからないけど」めっちゃうまい(特に筑前煮が絶品)
友人と二人でいろいろ頼みましたが、
最終的な会計はチェーン店のそれと変わらず、
しかも得られた満足感が半端ではない
おそらくちょっとした手間を加えているだけなんでしょう
でも、その「手間」の有無で、「また行きたい」とか、
「ここでないと!」と思わせたのです

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この漫画を読みながら、
「なんで常連達はこの店にこだわるのか?」と思ってましたが、
自分で体感してみるとよくわかりました
こういった「価値」はおそらく、わかる人にしかわかりません
多くの人は「安くてそこそこうまい」を選ぶでしょう
(まして、今はこんなご時世ですし(´・ω・`))
ただ、こういった「価値」は代替が利かないからこそ、
小料理屋はつぶれないんだと思います
その「価値」ってのは言い換えれば「愛情」ですね(*ノ∀ノ)
「愛情」を生み出せるのは人間だけです
データは「愛情」の辞書的な意味は知っていても、
愛情の表現方法は知らないでしょう
たぶん、大手チェーンであるところのGoogle先生に、
小料理屋のATOKが苦境に立たされるのは確かでしょう
でも、ATOKが自身の価値を忘れない限り、
完全につぶされるってことはないと思うし、
つぶしてはいけないと思います
技術屋さんにとっての「価値」
最後に少々蛇足になりますが・・・
技術屋さんの「価値」ってなんでしょう?
先日、トヨタが大規模なリコールをかけましたが、
ドライバーの安全性を考えれば、
絶対にあり得ないレベルの設計ミスです
効率化とコストダウンを進めすぎた結果、
削ってはいけないところまで削った結果がこれです
@ITのメカ設計フォーラムに、
「甚さんシリーズ」ともいうべき連載があります
これがとても大事なことを語っています
私(たち)はソフトウェア側の人間ですが、
この連載が語っている内容はそのまま当てはまると思います
ただ機械的に物事を進めるのではなく、
「使い手にとっての価値」を考え、見いだせるか・・・
それが技術屋さんの「価値」ではないかと
なにより、それが技術屋としての「愛情」ですよね(`・ω・´) b
最近、「VAIO X」が話題になりましたが、
あれなんてまさに愛情の塊ですよね
だから、真似のできない「価値」が生まれたのです
Google先生は「愛」を知りません
だから、こんな残酷なことも平気でやってしまいます
機械的には割り切れないものが世の中には存在し、
それが人間にとって、大きな「価値」となります
それは決して大きな規模にならないかもしれないけど、
消えることもない気がします
・・・そこに愛はあるのかい?
<追記>
自分で書いた文章を読み返しつつ、
機械的なAIが人の愛に直結しているケースがあったことを、
すっかり忘れておりましたΣ(・ω・ノ)ノ
そう・・・あの「ラブプラス」です
高度に昇華されたAIは愛情を表現できるってことですかね・・・
でも、自分の愛情を鏡のように受け取ってるだけの気もするし・・・
機会があれば考えてみます(´・ω・`)