Scientific Linux 6.0を試す
先日、ちょっとした事情で「Scientific Linux 6.0」を評価していたのですが、
Blogにまとめるつもりですっかり忘れていました(´-ω-)
というのも、予想以上に普段使っているCentOS5.xと差がなかったので、
他の評価をしているうちについつい忘れていた・・・というわけで
本来であれば、「CentOS 6.0」の評価がしたかったのですが、
ご存じの通り、毎週のようにリリーススケジュールが変更される有様で、
「現時点では」ちょっと厳しいです
一方、SLの方はすでに6.1の開発が進んでおり、
このままだとCentOS6の前にSL6.1という可能性も
というわけで今回は、Scientific Linux 6.0を試してみて、
特に気になったポイントをまとめてみます
ただし、それが「5 -> 6に変わったから」なのか、
「SL固有の特徴」なのかは、区別してません
あと、評価環境はMacのVirtualBoxなので、
ハードウェア周りの対応については評価してません
起動が速い
何かの雑誌で、RHEL6は起動プロセスを設計し直したという話を読んだのですが、
間違いなく速いです(`・ω・´) b
全く同じ性能の仮想環境で、CentOS5.6とSL6.0を起動した場合、
大雑把にSL6.0の方が2倍程度早いです*1
私が心配していたのは、起動の仕組みがが変わったことで、
起動スクリプトの書き方や管理方法が変わることだったのですが、
そこは5.xまでのやり方で問題ないようです
Gitがデフォルトで入る
これはRHEL6の要素なのか、SLだからなのかわかりませんが・・・
Subversionだけでなく、Gitもデフォルトインストールされるので、
もうrpmforgeからGitを引っ張ってくる必要はありません(`・ω・´)
標準のyumリポジトリでだいたい揃う
前項に関連して、これもSLだからの可能性がありますが、
標準yumリポジトリで「たいていのもの」が揃います
memcachedはもちろん、tokyocabinetまであったのは驚きです
MySQLも5.1系になっていたので、
今開発しているシステムで必要なパッケージはほぼyumで揃いました
少なくとも本番サーバにおいては、
できるだけyumを経由した方が管理が楽なので、
これだけyum周りが充実しているのはありがたいです
残念ながら、rubyは1.8.7でしたが、
1.8系としては一番実用性の高いバージョンに更新されているので、
これはこれでありなんじゃないかと
さらに、yum-conf-xxxxパッケージとして、
rpmforgeはもちろん、epelのconfも用意されています
さすがにここまで来ると、「Scientific Linux」だから、
という気もしますが・・・(´-ω-)
なお、デフォルトで見ているリポジトリが遅すぎるので、
yum-plugin-fastestmirrorを入れたあと、
confでコメントアウトされているmirrorを有効にした方が
ネットワーク設定の罠
最後に軽く引っかかった点ですが、
インストーラーでネットワーク設定をする場所が、
5.x系とは異なるところにあります
5.x系のインストーラーでは、ネットワーク設定で1ページありますが、
SL6.0では「ホスト名設定」の下の方にボタンとして用意されており、
これに気づかないと、手動で設定を書くはめに(´・ω・`)
個人的な結論
あくまで仮想環境での構築の評価をしただけですが、
CentOSもSLもRHELクローンであることに変わりはないわけで、
少なくとも6.0以降はSLでもいいのかな・・・と
自宅サーバがまだ生きていればSL6.0に入れ替えるのですが、
すでにVPSに移行してしまった関係で、
実環境で使うあてはないものの、十分実用に耐えると思います
ただまあ、VPSが流行っている現状では、
やはり聞き慣れた「CentOS」というブランドが重要になるのかもしれません
なので、すぐに6.x系が主流にはならないかもしれませんね・・・
*1:ほぼ同じようなパッケージ構成での比較ですが、完全に同一ではないので、起動するサービスで差が出た可能性がないとは言い切れませんが・・・