ぱろっと・すたじお

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親子に存在する無意識な圧力

痛いニュース(ノ∀`) : 「子供が自殺したのは教師がカンニング追及したせい」 母親が8000万損倍請求控訴審→高裁が控訴棄却…母親「配慮ない判決」 - ライブドアブログ


これに対する私のコメント

追い込んだのは確実に親でしょ 成績を気にしない子は、カンニングしてまで点を取ろうと思わないし

でも、よくよく考えてみると、親に自覚があったのかは微妙かもしれません
むしろ、本気で「先生に責められたから、『かわいい我が子』が自殺した」と考えているのかも


今回の問題は、この漫画が参考になると思います


こどものじかん 7 (アクションコミックス)

こどものじかん 7 (アクションコミックス)


どちらかというと過激な描写で有名ですが、
根本的には「(親子・学校を含めた)教育問題」を扱った漫画だと思ってます
(この作者、個人的には「猫馬鹿」とか「だめ嫁」のイメージが強いのですが・・・)


この漫画の中で、「いい子」を演じている美々と、
そのまま大人になってしまったのが白井先生がポイントです


特に親が何かを強制しているわけではないけども、
子供は敏感に「空気」を感じ取って、「大人が望む自分」を演じようとするが、
通常は「自分」がメインになる時期が来て、それが「反抗期」である、と


ただ、この反抗期でうまく「自分」が見いだせないままだと、
大人になっても「大人が望むいい子」を演じ続けるために、
「自分ってなんだっけ?」というイライラを常に持ち続けることになります


他者に『自分』を預けてしまうので、
自分で自分をコントロールする手段を知らず、
他者を通してしか自分を評価できないのですね


おそらく、自己主張が弱かったり、
わがままが言いづらい環境にあったりすると、
こういった問題が出てくるのではないでしょうか


また、ある時期の子供にとって、大人は「絶対」なので、
些細な言葉にも過剰に意識してしまう傾向があるように思います
(逆に、だからこそ「しつけ」が可能とも言えますが)


大人からすればどうでもいい言葉が、
子供にはずっと心に刺さったままになっていている
つまりは一種のトラウマです


当然この場合、言った側はそんなことを覚えていないわけで、
自分のせいで子供が苦しんだとは思わないでしょう
たぶん、この母親はそこら辺がわかってないのでは


別に暴力をふるうことだけが「虐待」ではなく、
子供を(無意識であるかを問わず)過剰にコントロールしてしまうことも、
一種の虐待なのかもしれません


ところで、専門家でもない私が何を偉そうなことを、って話なわけですが・・・


私はまさにリアルタイムに白井先生状態なのです、ぶっちゃけΣ(・ω・ノ)ノ
ついでに、美々は完全に子供時代の私
なので、このあたりの話がとてもよくわかるのです


話が進むにつれて、自分の内面もクリアになるのがいい感じなのですが、
どのように着地するのか、そしてその着地点が自分にも当てはまるのか、
とても気になってます


脱線気味なので話を戻して、今回の件をまとめます


「彼」は親の(有形無形の)「期待」に応えようとし、
同時にそうしなければ「自分」の居場所がないという、
一種の強迫観念に捕らわれていたのかもしれません


この子からすれば、「自分=成績のいい子」であり、
その評価を失うことは、自分自身の喪失に近かった、と
なので、手段を選ばなかった


おそらく、(私を含めた)このタイプは、
親だけでなく、周囲の人に対しても同じ感覚なので、
「不正がばれた」ことは、まさに「自分が殺された」ことに等しかったのでしょう


「成績」以外に自分を評価する軸があればよかったのかもしれませんが、
唯一の軸を喪失したために、自分の「逃げ場」がなくなってしまった


本来、その逃げ場は親になったはずなのですが、
親が自分を評価する軸も「成績」だと思っていたために、
逃げ場を見失ってしまったのでしょう



では、一度こうなってしまった状況を、どうやって「解放」したらいいのか?


こどものじかん」で白井先生の今後の動きを追いかけるのも一つの手ですが、
最近、似たようなケースを別なところで見ました


ギャラクシーエンジェル Eternal Lovers 限定版 DVD-ROM版

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まだうまくまとまってないので、機会があれば、そのうち




今回の本題とは逸脱しますが、「こどものじかん」についてもう一つ


この漫画の大きな軸の一つが、「りんとレイジ」であることは間違いないですが、
これはある意味で、現代版「源氏物語」なのかなと


違うのは、「紫の上」が源氏の意図に感づいていて、
その上で態度を決めかねているあたりじゃないですかね
もっとも、源氏物語でも気づいていたのかもしれませんが・・・