「Rubyのしくみ」 "10.times do"から始まる冒険
お正月って、あらゆる気力を奪われる時期なわけですよ
長期休みって意味では夏休みも変わらないはずなのに、
世間の空気感も含めて、全力で怠惰になるというか、
ゲームをやる気力すら削がれるというかc(・ω・`c )っ
そのうち布団から出るのすら面倒になり、
布団の中で積んでいた漫画を崩した結果、読むものがなくなり、
ついに積んでいた技術書を崩し始める・・・そんな時期なのでございます
・・・というのがどこまで本当かはともかくとして、
お正月にだらだらと読んでいた本がこちらに(´・ω・)っ

Rubyのしくみ -Ruby Under a Microscope-
- 作者: Pat Shaughnessy,島田浩二,角谷信太郎
- 出版社/メーカー: オーム社
- 発売日: 2014/11/29
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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Rubyist Magazine - 書籍紹介『Rubyのしくみ Ruby Under a Microscope』
「プログラム(言語)とは、結局のところメモリの書き換えである」と、
某セガの方もおっしゃっていましたが・・・

プログラムはこうして作られる―プログラマの頭の中をのぞいてみよう
- 作者: 平山尚
- 出版社/メーカー: 秀和システム
- 発売日: 2013/09
- メディア: 単行本
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「プログラミングを教える」ということ - ぱろっと・すたじお
・・・「言語がどのようにメモリを使っているか?」は、
言語を深く理解する上では重要な概念ですし、
少なくともパフォーマンスチューニングにおいては必須です*1
実際、新人時代からJavaを書いていたものの、
「感覚的に理解した」のはこちらの本を読んだときです

Java 謎+落とし穴 徹底解明 (標準プログラマーズライブラリ)
- 作者: 前橋和弥
- 出版社/メーカー: 技術評論社
- 発売日: 2001/12/01
- メディア: 大型本
- 購入: 8人 クリック: 40回
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この本もJavaのメモリ管理について解説されており、
「参照」とは何なのか、GCは何をしているのかが理解できまして、
それ以降ぬるぽ*2を作り込むことが圧倒的に減りました( ゚д゚)o彡゚
その後、Javaを離れてRubyを書き始めたときも、
最初のうちはJavaっぽいコードを書いていたものの、
本質的にRubyっぽいコードに近づき始めたのは、こちらを読んだときです
Rubyソースコード完全解説
http://i.loveruby.net/ja/rhg/book/
この本・・・というかサイト(RHGと略すらしい)は有名でして、
Rubyを深く知りたい方はたいてい目を通しているはずですが、
どうにも解説しているバージョンが古い、という問題がありました(´-ω-)
その「RHGの現代版」と言えるのが先ほどの本でして、
本質的な狙いはほぼ同じです
とはいえ、私自身はC言語に明るいわけではなく、
Brainf**kの評価器を作れる程度の知識*3はあっても、
正直YARVの解説は難しすぎて、完全に理解することはできません(´・ω・`)
とはいえ、表面的にでも「何をしたいのか?」は読み取れますし、
5章以降のオブジェクトに始まる一連の話は、
C言語の細かい知識がなくても十分にわかります
Rubyにおいて全てがオブジェクト=メモリの束で管理されているなら、
オブジェクトの構造が理解できれば、Rubyの本質的な部分が、
かなりのレベルで見えてくるんじゃないかと(`・ω・´) *4
そもそもRuby自体(おそらくはLisp等と同じく)、
「概念」とか「理想」がまずあって、それを「実装」している感じで、
その「概念」自体はわりとシンプルで合理的なわけです*5
つまり、「何に使うか?」という「目的」ではなく、
「こういう言語にしたい」という「理想」が起点だと思っているので、
そのあたりの「意図」を読み取れれば、後は応用なのかな・・・と思います
逆に、「概念」や「理想」が先行しているからこそ、
JRubyやRubiniusのような他の処理系も存在できるわけで、
そのあたりの解説も面白いものになってます
「黒魔術」と言われがちなRubyが、
実際のところ「合理性の塊」であることがよくわかるという意味でも、
この本は面白いですし、おすすめします・・・が・・・
・・・やっぱり難しい本だと思います、ええ(´-ω-)