ぱろっと・すたじお

技術メモなどをまったりと / my site : http://parrot-studio.com/

「dev.talk」のこれまでとこれから

私はこれまで、「RO.dev.talk」という集まりをやってまして、
先日「#9」をやりました

RO.dev.talk #9 : ATND

実は、今回を「#9」とするか「FINAL」とするか、
ATNDを立てるギリギリまで迷ってました

結果的に「#9」で正解だったと思うし、今まで以上に、
今回の「dev.talk」で得られたものは大きかったと思ってます

「私の抱える不安」や「私のやりたいこと」を共有できたこと、
そして、参加者の皆さんがdev.talkをどう思っているか、
それを確認し、共有できたことが最大の成果だったな・・・と

とりあえず、今思っていることと、
今後どうしたいかをだらだらと書いてみます


そもそもの始まり

2010年の始まり頃か、もうちょっと前だったと思いますが、
「勉強会」という概念がブームになり始めました

「LT」というキーワードが各所に出始めたのも、
その頃だったと記憶しています

「できる技術者」の最低ラインが「Blogを書いている」だったところに、
「勉強会に参加している」が加わったというか、
そういう空気感が出始めたのがこの頃です

せっかく東京にいるのだからと、
いくつかの「できる人たちの勉強会」に参加してみたのですが、
予想以上に東京の勉強会は敷居が高すぎました

言い換えると、心が折られました、わりとマジで(´・ω・`)

典型的な「インドア派ゲーマー」の私に、
「きらびやかな社交場」は敷居が高すぎたのです

一方で、「私のような人」も「なんとなく勉強会に参加しないといけない」という、
変なプレッシャーがあることも推測できたので、
それならばと「私のような人のための勉強会っぽいもの」をやってみようと思いました

そこで立ち上げたのがこの「勉強会」でした

ROプレイヤーがまったりと勉強する会(Ep0.0β) : ATND

今でこそ、職場でゲームの話とか当たり前になってますが、
当時はネットゲーに対する偏見等*1もあり、
肩身の狭い思いをしている人が、私を含めて多かったのではと思ったのです

一応、「勉強会」っぽい形を取りたかったのと、
初めて参加した勉強会が「もくもく会」だったのもあり、
「自習するための集まり」という体裁を取ってました

もっとも、実際にはほとんど自習なんてしてなくて、
ひたすら何時間もしゃべっているだけだったのですが


「雑談」から得るもの

でも、3回くらいやるうちにわかってきたのは、
まさにその「雑談」が本質なんだということなのです

当たり前ですが、「他の人」は自分とは違う視点を持っていて、
「自分の知らないこと」をいくらでも知っていますし、
自分でいろいろ調べるのの何倍もの「刺激」があるわけですよ

その「刺激」こそがまさに「勉強」の本質であり、
それに気づいたので、雑談を主軸として、
「RO.dev.talk」という名前に変更しました

というか、もっとシンプルに、
「話の合う人と話をしていると楽しい」ってのが本質で、
このあたりから「勉強」って話はおまけに近くなっていたと思います

「勉強会」でないのであれば、「dev」の部分がなくてもいいわけですが、
単純に「ROの話をする会」だと、「同じ属性の人」という意図が薄れるのと、
「RO」って属性だけだと、該当する人が多すぎて収集がつかなくなる気がしたのです

私はあくまで「参加者の皆と顔が見える範囲で雑談*2」がしたかったのであり、
「多くの人を集めること」は全く本質ではなかったからです

ちなみに、ROの中でも毎月「雑談会」をずっとやっていますが、
これもやはり多くとも10人前後が適切*3だと思ってますし、
実際それくらいの規模で推移してます(別にコントロールはしてませんが)

少なくともリアルで「話題の流れ」をきっちり認識できるのは、
せいぜい10人が限界だろうと思ってます*4


「10年」という転換期

そして、話は「今」に移ります

「ROの現状」については*5いろいろな言説が出ていますが、
要するに「みんな飽きただけ」だと思っていて、
実際、今でも「ROじゃないとダメな人」が結構残っています

外向きのコミュニケーションではなく、
「内輪」で「ストレスのかからない範囲」という形に変化しただけで、
「ROでなくてもいい人」が「運営の失策」を「いいきっかけ」にして離れただけだろうと

もちろん、「飽きさせないためにどうにかする」というのがビジネスの理想ですが、
それはとても高度な話であって、どこの会社でもできることではありません

なんかこんな話はmixiに似ているな・・・と思っていたら、
ちょうど先日、こんな記事を読みまして

mixiの衰退の原因は、サービスの内容の問題というより、「寿命がきた」だけ - いつか電池がきれるまで

この記事はものすごく本質を突いていると思いました *6

mixi」を「RO」だけでなく、「docomo」「Apple」等々、
「最近下火になったとdisられているもの」に置き換えると、
だいたい話が通るんですよね

「人間関係」を主軸にした、いわゆる「Web2.0」と呼ばれていたものとか、
Webでなくても現実世界でも人間関係において「10年」というのは、
一つの区切りなんだろうな・・・と *7

考えるのが面倒だから、とりあえず流行に乗っておけ、
というのは人間の本質的な部分であって、
特に日本人は「同質化」を望むので、その傾向が強いのだろうと

「本当にそのサービス・商品の価値を評価して使う人」は、
周囲がどうなろうと知ったことではないのですが、
「なんとなく乗っかっていた人」はどこかで「面倒になる」とか「飽きる」わけです

それを「ダメになった」「つまらなくなった」「オワコン」と表現し、
その母数が多いほど連鎖反応が起きやすい・・・と

というか、この記事の下書きを書きつつ、
まさにTwitterでそんな話をしていたわけですがΣ(・ω・ノ)ノ *8


新たなるステップへ

・・・とまあ、理屈をこねたところで、
mixiやROにあれなイメージがついてしまったこともまた事実であり、
「ROという名前を冠すること」にそろそろ限界を感じておりました

いくら仲の良い人で固まっていればいいといっても、
やはり「新しい刺激」を得るためには、
「新しい人が参加しやすい環境」が必須です

一方で、先ほども書いたような、「話が行き届く少人数」で、
「話の合う人たち」という形は維持したいわけで、
無制限に人を集めるというスタンスは取りたくありません

・・・というような、「私が思っていること」を、
今回のdev.talkではっきり伝えました
その上で、「今後も続けていきたいので何か案はないですか?」と

たぶん、「RO.dev.talk」史上初めて、特定のテーマについて、
わりと真面目に議論した回だったと思いますΣ(・ω・ノ)ノ

でも、それではっきりわかったのです
参加者の皆さんも「今後もこのまま続けていきたい」と、
思っていてくれたのだと

その思いを共有できたことが、
今回最大の収穫だったと思っています


具体的にどうしていくのか?

会のフォーマットについては今まで通り、
「1次会はルノアールの会議室、2次会で近くの飲み屋」という形で決まりました

ルノアールでなくてもいいのかな・・・と個人的に思っていたのですが、
社会人にとってルノアールの料金はたいしたコストではないとか、
「仕切られた部屋で自由に話せるのは気持ちいい」という意見も出たので

問題は「会の名前」です

やはり「dev」の部分は残したいという意見が出たので、
「○○.dev.talk」という名前だろうとまで絞り込んだものの、
頭につける端的な言葉が思いつかなかったんですよね

今までも別にROの話だけしてないというか、
むしろRO以外の話題の方が圧倒的に多かったりするのですが、
「じゃあ、私たちは結局どういうくくりなんだ?」という疑問が

ちょうど、参加者の方が話題になったゲームを書き出してくれたのですが、
たしかこんな感じだったかと
(括弧書きは2次会で追加された話題)

逆に、今話題の「MH4」とか「FF14」のようなゲームについては、
「ああ、流行ってるよね」くらいの認識というか、
みんなあまり興味がないというか・・・

ドラゴンズクラウン」は特殊な例として、
基本的には「ネットにつないで遊ぶゲーム」が主軸なのかな・・・ということで、
暫定的に「NetGamers.dev.talk」ということで仮決めしました *9

正直、しっくり来てない部分もあるのですが、
「概念」は共有できているので、
どこかで「言語化」されるでしょう

なので、次回からこの名前かな・・・と思っていたら、
「せっかく#9まで来たのだから、#10と新しい名前を橋渡ししてはどうか」という、
実にありがたい意見も出てきまして

一般的に「RO」という名前に良い印象がなかったとしても、
「RO.dev.talk」という名前自体は長く続けてきたものであり、
大事に思われていると感じて、うれしくなりました


まとめっぽいものと次回の話

自分語りなんだか議事録なんだかわからないものになってきましたが・・・

ともかく、「RO.dev.talk #9」において、
「今まで通り、まったりと濃い雑談をしていこう(主にルノアールで)」
ということが「共有」されました

「共有された」ということはつまり、
いい意味でこの会はもう「私のものではない」というか、
「私の手を離れた」気がします、あくまでいい意味で

「私のもの」だと思うからいろいろ思い悩むわけで、
「皆のもの」だと思えば、
「じゃあ皆に聞いて考えよう」って発想になるわけですし

また脱線しそうなので「次回」の話ですが・・・

とある参加者の方の事情と、
一度忘年会っぽいものもやってみたいという案もあり、
年末に番外編的なものをやろうと思っています

それがおそらく「RO.dev.talk #10」であり、
「NetGamers.dev.talk(仮)」の初回になるかなと

また詳しいことが決まりましたら告知しますので、
「ROからもう離れてしまっている」という方でも、
お気軽に参加いただければと思います

*1: 「ゲームは遊びじゃない」的な

*2: それは必ずしも「技術」や「ゲーム」でなくてもいいのですが、「話が合う」というのを端的に表すのが難しいのもまた事実で・・・

*3: ただし、ログが残る関係で、人が多くてカオスになっても会話自体は成立します ただ、各話題にきっちり乗っかるのが難しくはなります

*4: 私はTRPGをやっていた関係で、「場の全体に会話が行き届いているか?」に敏感なのかもしれません

*5: 個人的にイラッと来たものも含め

*6: はてブではだいぶdisられているようですが

*7: 進学・就職・結婚・出産・転職等々、環境が変わるのに「10年」というのは十分な時間です 「世代」もだいたい10年区切りですしね

*8: このpostの前後 http://twitter.com/parrot_studio/status/387434276074946560 元の話は「ゲームに飽きたって人が最近多い」という、嘆きに対するreplyです

*9: だとしたら、なんで皆が「FF14」に興味がないのかってことなのですが、たぶんゲームとしてヘビーすぎるというか、コストが高すぎるというか 個人的にも、FF11の「PTを強制される感じ」がなじめなかったので 一方、DQ10は元々ライト層向けなのもあり、わりと参加者の間でも好印象でした 例のタブレット版は試したいねという話をしたりとか